【オケミン読者様へ独占メッセージ!】ウニ・ベック ピアノ・リサイタル 東京公演

第12回バチカンより日本へ祈りのレクイエム開催!主催者・榛葉昌寛の思い

インタビュー
※本ページはプロモーションが含まれています。
スポンサーリンク

4月24日に東京国際フォーラムで「第12回 バチカンより日本へ祈りのレクイエム」が開催されます。

12回目となる今年は、戦後80年、阪神・淡路大震災から30年、日航機墜落事故から40年、そしてヴェルディ『レクイエム』初演から150年の節目の年ということもあり、ヴェルディ『レクイエム』による世界平和を祈念する趣旨で開催されます。

今回は、この企画の発案者でありテノール歌手の榛葉昌寛さんに、この企画に対する思いや今後の展望などについて、お話を伺いました。

榛葉 昌寛 テノール/プロジェクト発案者/コンサート総合プロデューサー
東京芸術大学卒業後、国際ロータリー財団奨学生として国立ミラノ・ヴェルディ音楽院にて学ぶ。テーラモ市立劇場での「椿姫」アルフレード役にてデビューし、その後オペラ、コンサート活動はイタリアのみならず、ヨーロッパ、アメリカ、カナダなど華々しい。’13年より毎年“バチカンより日本へ祈りのレクイエム”を総合プロデュースし、東北復興の音楽支援をしている。
‘13年天皇賞(秋)、‘15年ブロ野球日本シリーズ初戦、‘18年日本シリーズ2度目の国歌独唱は大絶賛された。
掛川応援大使として‘15年掛川市のミラノ万博博覧会セレモニー、‘16年掛川市とペーザロ市の姉妹都市提携に尽力する。
ニューヨークを代表するESPレコードと日本人として初めて契約を果たしダブオペラ「復活」が発売された。
‘19年には第1回ペーザロ-ミュージックアワードを世界的なメゾソプラノ、ダニエラ・バルチェッローナ、作曲家カルミネ・チェッラと共に受賞する。
現在、一般社団法人日本オリーブ協会顧問、一般社団法人国際文化振興財団特別顧問も務める。
2025年大阪万博イタリア館のアンバサダーに就任する。
スポンサーリンク

《音楽の力》を信じて 〜企画の背景と原動力

2024年3月14日『第11回バチカンより日本へ祈りのレクイエム イタリア・バチカン公演』聖パオロ教皇大聖堂にて
2024年3月14日『第11回バチカンより日本へ祈りのレクイエム イタリア・バチカン公演』聖パオロ教皇大聖堂にて

《バチカンより日本へのレクイエム》は、2011年に発生した東日本大震災からの復興をテーマに、2013年3月11日、被災地から高校生や大学生の合唱団をバチカンに招待して、世界の祈りの中心であるバチカンにて初めて開かれました。

それ以来、日本とイタリア・バチカンで定期的に開催されています。

東日本大震災の発生当時、ミラノでその光景を目の当たりにしたという榛葉さんは、《音楽の力》を信じて、この企画を立ち上げ継続しています。

具体的には、《2つの力》が音楽にはあると言います。

「一つは、悲しみや当時の思いに、音楽はそっと寄り添うことができること。たとえ一瞬でも、音楽が苦しみを和らげることができるのであれば、それだけで十分な意味があるのではないでしょうか。
そして二つ目に、音楽は人と人をつなげる力も持っています。このコンサートには演奏者だけでなく、応援してくださる方々や観客の皆さんが集まり、新たな出会いが生まれます。音楽を通じて広がるつながりも、音楽の持つ大きな力の一つだと感じています。」

東日本大震災から間もなく14年となりますが、それ以降、熊本や能登半島などでの大震災、そして新型コロナウイルス―次から次へとやってくる試練に、私たちは「自分に一体何ができるのだろうか」と考えさせられてきました。

その中で、結局身動きがとれない方も多い中で、このようなコンサートを企画して実行する榛葉さんですが、実行へと突き動かす原動力は何なのか尋ねてみました。

「これは私の性格的な部分も大きいと思いますが、『じっと待っているより、自分が動けばいい』と思っています。
私はイタリアで長く生活してきましたが、ヨーロッパでは一度『やる』と言ったことは必ず実行する文化があります。たとえ友人との雑談の中で出たアイディアでも、みんなで形にしようとする意識が強いです。
そうした環境で活動してきたことも、私の原動力の一つになっていると思います。  
被災地の現状を目の当たりにしたとき、直接何かを変えることはできなくても、音楽が人々の心を和らげる手助けになるかもしれないと感じました。
だからこそ、それを実現するにはどうすればいいか、自然と考え、行動に移してきたのだと思います。」

そうして立ち上がった《バチカンより日本へのレクイエム》は、榛葉さんの強い思いに共感し、これまでに多くのアーティストたちが関わってきています。

例えば、第1回から指揮を務めている、指揮者のダニエーレ・アジマンとは、榛葉さんがミラノの国立音楽院に留学したときからの知り合いで、もう30年以上の友人。

また、オーケストラとして出演するロイヤルチェンバーオーケストラは、2007年のヨーロッパ・ツアーの際、イタリア公演のお手伝いをしたことがきっかけで、それ以来の長い付き合いだそう。

そして今回のコンサートには、新国立劇場やミラノ・スカラ座でワーグナーを歌ってデビューを果たしたメゾ・ソプラノ、エグレ・ウィスが来日。現役メゾ・ソプラノ歌手の中でもトップクラスの歌唱力と音楽性と称される彼女を招聘できるのも、榛葉さんのつながりだからこそ。

「こうした長い関係が続いているのは、単なる仕事のつながりではなく、お互いの人間性も含めて深く結びついているからだと思う。」

榛葉さんと絶大な信頼関係を築いているメンバーたちが集結して作り上げられているのが、このコンサートなのです。

ヴェルディ『レクイエム』に対する思い、そしてこれから

2024年3月11日『第11回バチカンより日本へ祈りのレクイエム イタリア・バチカン公演』ロッシーニ歌劇場にて
2024年3月11日『第11回バチカンより日本へ祈りのレクイエム イタリア・バチカン公演』ロッシーニ歌劇場にて

今回のプログラムは、ヴェルディの代表作である『レクイエム』。

イタリアで23年間生活してきた榛葉さんだからこそ、ヴェルディの大傑作である『レクイエム』を演奏したいという強い思いがあるはず。

今、この曲を選んだ思いについて伺いました。

「 一番の思いは、今年が第二次世界大戦の終戦から80年という節目の年であることです。
今、世界の現状を見ると、これほどまでに戦争や紛争が続き、混沌とした時代を迎えるとは想像もしていませんでした。
だからこそ、今こそ音楽の力で心を一つにし、『平和があるからこそ、音楽を奏で、楽しむことができる』ということに気づく必要があると強く感じています。
そのメッセージを、戦後80年という今年に伝えたいと思いました。  
また、日本国内に目を向けると、東北・熊本・能登半島など、近年大きな災害に見舞われた地域があり、被災された方々への鎮魂の思いを音楽で届けたいと考えました。
日本、そして世界の人々に今の状況を理解してもらうためには、ヴェルディの『レクイエム』こそが最もふさわしい曲だと思いました。」

また、このコンサートのテーマである『復興への祈り』との結びつきについて、榛葉さんはヴェルディの人間味あふれる音楽を通じて、今生きる私たちが様々な困難に立ち向かう勇気を受け取ってほしい、それが復興につながるという強い思いを持っています。

「誰かの死を悼んで演奏することもレクイエムの意味ですが、残された人々が新たな人生に立ち向かう姿が、特にヴェルディのレクイエムには強く感じられるので、そういった思いを感じ取っていただきたいです。
この曲は、マンゾーニが亡くなったことを受けて作曲されましたが、今の時代においては、社会への怒りや不安・悲しみから、私たちがどこへ向かっていくべきかを考えさせられる、オペラのような劇的な表現がされている点が特に意義深いと思います。
モーツァルトやブラームス、フォーレのレクイエムと比べても、この曲は非常にヒューマニスティックな性格が際立っています。
他のレクイエムと異なる魅力は、我々人間の感情をそのまま表現している点にあると思います。」

マンゾーニが亡くなったことから書かれたこの曲ですが、初演を開催するにあたって、ヴェルディは自分でお金を集めて負担して実現させた背景があります。

そう考えると、榛葉さんのこのコンサート開催に向けた思いと、何か通じる部分があるように感じられますが、榛葉さん自身はヴェルディとのつながりを感じることはあるのでしょうか。

「ヴェルディは、決して恵まれた音楽環境にあったわけではなく、非常に苦労しながら作曲をしてきた人物です。
彼は貧しい家庭に生まれ、勉強する資金もありませんでした。地元の人々の応援を受けてミラノに出て国立音楽院を目指しましたが、試験に落ちて学べませんでした。
それでも彼は成功するのですが、その時に音楽院がヴェルディ音楽院と名付けようとした際には、それを認めなかったというエピソードもあり、ヴェルディは非常に人間味のある作曲家だと思います。  
私も19歳までオペラを知らず、その時たまたま映画館で『椿姫』を観てプラシド・ドミンゴに憧れ、オペラ歌手になる決意をしました。他の音楽家とは異なる道を歩んできたと思います。
地元でも後援会を作り、支援を受けていますが、ヴェルディも地元を大切にしていました。
彼の作曲した作品は、私の心に深く響くものが多く、だからこそヴェルディのレクイエムを取り上げることにとても楽しみを感じています。」

このような強い思いで開催される今年の《バチカンより日本へのレクイエム》。来年はイタリア・バチカンでの公演も企画されているそうです。

また、榛葉さんは今年6月に、オペラ『女王卑弥呼』の世界初演にも出演。池田理代子さんが20年かけて完成させた脚本を、満を持して舞台化する一大プロジェクトです。

そして、今年11月には東京で、世界中からオペラ歌手を選抜したガラ・コンサートも予定されています。

「世界の歌手たちの歌声を聴くことで、広い世界を感じてほしいと思っています。私たちが知っているのはほんの一部分であり、世界にはもっと素晴らしい歌手がいることを実感してもらえれば嬉しいです。」

最後に、《第12回 バチカンより日本へのレクイエム》開催するにあたって、皆様にメッセージをいただきました。

「日本を元気にするために、音楽を通じて私たちが生きている喜びを皆さんと共に感じられる瞬間を作りたいと思っていますので、ぜひ聴きに来てください!」

公演概要

東日本大震災・能登半島地震音楽復興支援コンサート
第12回バチカンより日本へ祈りのレクイエム
G.ヴェルディ作曲「レクイエム」全曲
“戦後80年にヴェルディのレクイエムで世界平和を祈る”

◆日時:2025年4月24日(木) 18:30開演

◆会場:東京国際フォーラム ホールC

◆指揮:ダニエーレ・アジマン

◆管弦楽:ロイヤルチェンバーオーケストラ

◆スペシャルゲスト:中条誠一(Vc)

◆独唱:山口安紀子(S)、 エグレ・ウィス(Ms)、榛葉昌寛(T)、村田孝高(Br)

◆合唱:大貫浩史(合唱指導)、ヒルズ・ロード・コーラス、池田理代子とばらのミューズたち、混声合唱団「羽ばたく会」、富士山と第九を愛する会、バチカン・レクイエム合唱団

◆チケット一般発売:2025年3月1日(土)午前10:00〜 🔗チケットぴあ

  • VIP券 :20,000円(税込) ※プロジェクト応援特別席・お土産付
  • S指定席:10,000円(税込)
  • A指定席:8,000円(税込)
  • B指定席:6,000円(税込)

◆チケットお問合せ:ディスクガレージ htttps://info.diskgarage.com/

タイトルとURLをコピーしました