2025年6月に、国立カナダナショナル管弦楽団が来日公演を行います。
そこで今回は、カナダでのクラシック音楽の文化や楽しみ方などについて、カナダ・トロントに留学されていた『いりここんぶブログ』の管理人・いりこさんに、お話を伺いました!
いりこさんのブログでは、クラシック音楽コンサートの情報や感想などが掲載されています。
特に、世界のピアノコンクールやピアニストに関する情報は、私も大変勉強にさせていただいておりますので、是非皆さんもご覧ください!
カナダでのクラシック音楽の楽しみ方
カナダ最大の都市・トロントに滞在していたいりこさんですが、トロントには、クラシック音楽を楽しめる場所がたくさんあるようです。
「大きなところでは、トロント交響楽団の本拠地であるロイトムソンホール、トロント王立音楽院に隣接するコーナーホール、カナダ国立バレエ団の本拠地であるフォーシーズンズ・パフォーミングアーツセンターが有名で、一流のオーケストラやソリストの公演が行われています。
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
また、コーナーホールでは音楽院の学生による無料コンサートがあったり、フォーシーズンズ・パフォーミングアーツセンターでは『フリーコンサートシリーズ』が週に2回以上も開催されていたりと、気軽にハイレベルの音楽に触れることができます。」
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また、市内の教会で開催されていた『キャンドルナイト』というコンサートシリーズは、特に思い出に残っているそうです。
「その名のとおり、夜の教会が無数のキャンドルに照らされ、非常に幻想的でリラックスした雰囲気の中で音楽を楽しめました。
久石譲を特集したコンサートもあり、日本人として誇らしかったです!」
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一方で、コンサートホールやイベント会場へ足を運ばなくても、街を歩いていれば自然と音楽と触れ合える環境だったことも、印象的だったと語ります。
「クラシック音楽に限らず、多くの地下鉄の駅内には、音楽家のためのスペースがあって、常に誰かが演奏したり歌ったりしています。
夏には、ジャズの野外フェスが開催され、街中で音楽が鳴っていたのが印象的です。
また、市内には大小さまざまな教会があり、日曜日のミサに参加する人も多かったため、何度かオルガンの音を聴けたのは貴重な体験でした。」
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ちなみに「現地に滞在中、特に印象に残っているクラシック音楽のコンサートはありますか?」と
訊いたところ、いりこさんは2つのコンサートを挙げてくれました。
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「私にとって初めてのバレエ鑑賞だったのですが、欧米ではクリスマスシーズンの定番演目だと聞いていましたし、この音楽が大好きでよく聴いていたので、とても楽しみにしていました。
実際の公演は、華やかな舞台演出と珠玉の音楽が一体となった、夢のような体験でした!
特に子供連れの家族が多く、会場全体が活気にあふれていました。
シーンの区切りごとに盛大な拍手が起こり、温かい雰囲気の中でバレエの世界を楽しむことができました!」
「私が運営しているブログではピアノコンクールを取り上げているのですが、このコンクールは歴史も浅く、そこまで知名度もなかったように思います。
普段なら注目しなかったかもしれませんが、せっかくカナダに滞在していたこともあって見始めました。実際に足を運ぶことはできませんでしたが、時差なく配信を楽しめました。
2024年大会は非常にレベルが高く、特に上位3名の衝撃は今でも強く覚えています。
ブルース・リウをはじめ、モントリオールがあるケベック州は偉大な音楽家を多く輩出していますので、今後さらに注目されるコンクールになるのではないかと期待しています。
このコンクールに出会えたことは思いがけない幸運でした。」
日本のクラシック音楽文化との違い
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コンサートのみならず、街なかでも気軽に音楽と触れ合うことができるカナダ・トロント。 いりこさんも何度かコンサートに足を運ばれたようですが、その中で日本のクラシック音楽コンサートの文化の違いなどについて感じたこともあったようです。
「一番『いいな』と感じた違いは、演奏後の拍手が良い意味で『大げさ』なことです。
日本だと少しためらってしまいますが、スタンディオングオベーション、指笛や『ブラボー』のかけ声が当たり前に飛び交っており、演奏者もうれしいだろうなと思いました。
また驚いたのは、会場で販売されているアルコールなどをそのままホールに持ち込めたり、演奏中でなければ写真撮影が許可されていたりしました(最近は日本でも解禁されている印象ですが)。
一方で年齢層については、ファミリー層や若いカップルも多かったですが、日本と同じように全体的に高い印象でした。」
トロントでのコンサートは基本的に満席に近いことが多く、いりこさんはカナダでのクラシック音楽に対する関心度の高さを肌で感じたと言います。
「仲良くなった現地の方で、クラシック音楽の話をできる方も多く、実際に一緒にコンサートへ行く機会も何度かあり、音楽がより身近な存在であることを実感しました。
街中では、地下鉄の駅などで演奏している音楽家に対し、通行人が立ち止まって聴き入ったり、気軽にチップを渡したりしている光景をよく見かけましたので、音楽がより日常に溶け込んでいる感じがしました。」
最後に、今後カナダに訪れる予定のある方や、本記事でカナダに興味を持たれた方に向けて、オススメのスポットをご紹介いただきました!
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「カナダ出身のピアニスト、グレン・グールドが晩年の『ゴルトベルク変奏曲』の録音に使用したグランドピアノが展示されています。
彼の名演を思い浮かべながらぜひ訪れてほしい場所です。」
「ルイ・ロルティ、マルカンドレ・アムラン、ブルース・リウなど著名なピアニストが学んだ名門校です。私も訪れる機会がなかったので、いつか訪れてみたいと思っています。」
いりこさんのブログでは、クラシック音楽コンサートの情報や感想などが掲載されています。
特に、世界のピアノコンクールやピアニストに関する情報は、私も大変勉強にさせていただいておりますので、是非皆さんもご覧ください!
トロントはいろんな文化背景の方がいらっしゃるので、世界各国の料理を楽しめました!
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