ピアノ発表会やピアノコンクールで、先生にお礼をしないのはOKなのかについて解説していきます。
子どもの発表会や、自分自身の発表会当日、先生にお礼の品を渡すべきなのか迷いますよね。
普段お支払いしている月謝の中に、発表会のお礼も含まれているから大丈夫!
と考える親御さんも、最近では増えてきているようです。
この考えがマナー的に正しいのかも悩ましいところですので、実際の発表会当日の実情なども含めて紹介していきたいと思います。
ピアノ発表会で先生に花束を渡す際の注意点は、コチラの記事で解説しています。
発表会当日にお礼はしたほうが良いのか
結論:ルール的にはしなくてもOK
結論から言うと、ピアノ発表会やピアノコンクールでのお礼は、しなくても大丈夫です。
昔は親御さん全員が花束やお菓子、商品券などを手渡ししていた時代もありましたが、近年ではしない親御さんも増えてきています。
お礼をしない理由として最も多いのが、冒頭にも話した「普段月謝を支払っているから」です。
毎月支払っている月謝は、毎回のレッスン代やそれに係る経費だけというイメージがされやすいですが、発表会など教室全体を支えるための収入はほぼ全て月謝で賄われています。
毎月1〜2万円支払っている月謝は、レッスン代だけでなく、発表会を行うための会場費などの経費なども含まれていますので、「それとは別にプレゼントを渡す必要性はない」という考えは間違っていないと思います。
コンクールの審査員をされるような有名な先生の場合はほぼ全員が当日プレゼントを渡しますが、町のピアノ教室の場合は一般的に30〜40%の人が個別にプレゼントを渡すと言われています。
渡したほうが良いと考える理由
マナー的には先生にお礼をしなくても大丈夫ですが、「やはりお礼を渡したほうが良い」と考える親御さんも多いです。
そう考える理由としては、以下の4つが考えられます。
- 忙しい中、発表会の準備や運営を行ってくれたから
- 発表会前に追加でレッスンを行ってくれたから
- 他の親御さんが渡しているから
- 渡さないと先生との関係が悪化しそうだから
・忙しい中、発表会の準備や運営を行ってくれたから
・発表会前に追加でレッスンを行ってくれたから
大きな音楽教室であれば、先生とは別に事務員がいらっしゃったり、先生同士で分担して発表会の準備をすることが多いですが、個人で行っているピアノ教室の場合、発表会のための準備や運営は基本的に先生が一人で行っています。
私も学生時代に音楽関係のイベントを主催した経験がありますが、このようなイベントのための準備は経験しないと分からないくらい大変なものです。下記は、ほんの一例です。
ホール探し、ホール予約、ホール関係者や当日スタッフとの打ち合わせ、選曲、プログラム作成、写真屋さんへの依頼、スタッフ向けの資料作成、講師(自分)が演奏する曲の練習 など
確かに、ホールの利用料やスタッフへの謝礼などに関しては、前述した月謝の中に含まれており、ここから支払われます。
そうなると、先生が個人で準備する作業は、会社員のような「残業代」「手当」が出るわけではありませんので、結局ボランティアになってしまうのが実情です。
また、発表会前になると追加で個人レッスンを行う生徒さんも多くなってきます。
そのレッスン代はもちろん月謝の中に含まれますが、「発表会の準備もしている多忙な時期に、追加でレッスンを行ってくれた」という感謝などからも、やはり発表会では月謝と別にお礼をするべきだと考える人が多いようです。
要は気持ちの問題です。
このような気持ちになる人は「お礼をしない」という選択肢はそもそも浮かびませんし、迷うようであれば今一度「自分が先生の立場だったら…」を考えてみると良いかもしれません。
・他の親御さんが渡しているから
・渡さないと先生との関係が悪化しそうだから
こういった理由も実際にありますが、このような考えを少しでもするのであれば渡したほうが良いでしょう。
正直、周りの目なんてどうでも良いと思いますし、渡さなかったからといって先生との関係が悪化することも間違いなくありません。
「先生にお礼をしたい!」と思ったときの心のベクトルが、先生への感謝に対してなのか、自分を守るためだけなのかの違いではありますが、先生にお礼をするのであれば感謝の気持ちをしっかりと持つようにしましょうね。
もし、本当に渡さなかったことで先生に嫌われることがあれば、そのようなところで学ばせるのが間違いですので、潔く辞めてしまえば良いだけだと思います。
どういったプレゼントが良いのか
先生にお礼をしたい!と思ったものの、具体的にどのようなものを渡せば良いのか迷うと思います。
一般的に先生に渡すプレゼントとして多いものがこちらになります。
- 商品券
- カタログギフト
- 花束
- お菓子(箱詰め)
相場的には3,000〜5,000円が一般的ですので、あまり高価すぎないものであれば大丈夫です(高価すぎると、気を遣わせてしまいます)。
具体的なピアノの先生に渡すオススメのプレゼントは、コチラの記事で紹介していますので、是非参考にしてください。
ピアノ発表会で先生にお礼はいつ渡す?
プレゼントを選んだら、あとはピアノ発表会当日に先生に渡すだけですが、渡すタイミングは終演後、ロビーで個別に渡すようにしましょう。
よく、終演後に保護者同士で集まって先生に「ありがとうございました〜」と押し寄せることがありますが、このタイミングで個人的なお礼を渡してしまうと、持っていない保護者がいた場合に面倒くさいことになるためNGです。
そのため、個別に渡せるタイミングを見計らって渡すか、あるいは子供に代わりに渡してもらうかの二択から選ぶようにしましょう。
また、ピアノ発表会ではなくピアノ教室を辞める際は、最後のレッスン後に個別に渡せると思いますので、そのタイミングがベストだと思います。
先生の本音
ピアノ発表会でお礼をするかしないかについては、先生によって様々な意見があると思います。
実際に先生がどのように感じているのか、ピアノ教室の先生たちの本音をいくつかまとめてみました。
A先生:感謝の気持ちを大切にしています
私たち指導者にとって、ピアノ発表会は生徒の成長を実感できる貴重な機会です。
お礼の品は必要ありませんが、感謝の気持ちを伝えていただけるととても嬉しいです。
B先生:お礼の形は自由です
お礼をいただけることはありがたいですが、形式にこだわらなくても構いません。
お手紙や口頭での感謝の言葉でも十分です。大切なのは心が込もっていることだと思います。
C先生:生徒の成長が一番の喜びです
お礼の品物よりも、生徒の成長や上達が私にとって何よりのプレゼントです。
発表会での演奏を楽しんで、成長を感じてもらえれば、それが一番の喜びです。
D先生:お礼の有無は気にしません
お礼をいただけることはもちろん嬉しいですが、お礼がなくても全然気にしません。
皆さんがピアノを楽しんで、続けてくれることが何よりも大切です。
E先生:発表会は共同の成果です
ピアノ発表会は、生徒と先生が一緒に作り上げるものです。
お礼の品よりも、発表会後に「楽しかった」「また頑張りたい」という言葉を聞けることが、私にとって一番の喜びです。
生徒や保護者の方は、先生にお礼をすべきかどうか悩むと思いますが、先生は全然気にしていないことがほとんどです。
まとめ
ピアノ発表会やピアノコンクールで先生にお礼をするべきかは、明確なルールがありませんので、しなくても大丈夫です。
お礼をするかどうかはあなたの判断ですし、気持ちの問題ではありますが、少なからずこの発表会を企画して実行してくれた先生への感謝とねぎらいの気持ちは持つべきでしょう。
ピアノ発表会で先生に花束を渡す際の注意点は、コチラの記事で解説しています。