クラシック音楽の名曲である、ベルリオーズ「幻想交響曲」の名盤を3つご紹介させていただきます。
言わずとしれたベルリオーズの名曲ですが、それ故にこの曲のCDは、王道からレア物まで数多く存在します。
今回は、その中でも「とりあえずこれを買っておけば間違いない!」という王道の名盤をセレクトしました。
個性の強い演奏や、独特の解釈がされた演奏ももちろん聴いていて面白いですが、やはりその楽しみを理解するには、誰もが名盤だと言えるものを聴かないと、その奥深さは体感できないと思います。
ベルリオーズ「幻想交響曲」のCDを買いたいけれど、どれが良いのか分からない…
という、これから初めて名盤を選びたいという方向けの内容となっています。
名盤を数多く紹介しているサイトだと、結局どれが良いのか分からないことが多いため、このサイトでは、まずこれを買うべきというディスクを3点まで厳選しています。
まず買うべき名盤3選
1.ミュンシュ指揮/パリ管弦楽団
オススメ度 ★★★★★
「幻想」を得意としたミュンシュの複数ある録音中、究極の名演。
- 「幻想交響曲」の決定的名盤として名高い録音。
- 演奏に多少の雑さはあるが、終始一貫して白熱した情念に支配されている。
- 聴く者の冷静さを失わせる大きな感動へと誘う圧倒的な名演。
- 音場感と空間表現が素晴らしく、オーケストラの楽器間の前後関係まではっきりと聴き取れる。
- ディスクから伝わる熱気が凄く、熱風のように吹いてくるよう。
「幻想交響曲」の圧倒的名盤はこれだと言えます。パリ管の圧巻のサウンドから、この曲の感動さが伝わります。
2.カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
オススメ度 ★★★★☆
カラヤンの70年代の代表的な名演。カラヤン3度目にして最後の録音となったアルバム。
- 帝王カラヤンの色彩豊かな音楽が繰り広げられている。
- 75年録音で、音質も十分良い録音。
- 他の「幻想交響曲」と比べても非常に重厚。ベルリン・フィルによる音の大壁画が描かれている感じ。
- 終楽章の鐘の音は、この世の終わりを告げるにふさわしく聴いていて鳥肌が立つ。
- カラヤンの3拍子は独特で、新たな解釈を示している部分もある。
やはり外せないカラヤン盤。音質も良く、曲の持つリアリティな部分も鳥肌が立つくらいの表現で奏でられます。
3.アバド指揮/シカゴ交響楽団
オススメ度 ★★★☆☆
最高のテクニックとアンサンブルを誇るパワフルなスーパー・オーケストラと、アバドの緻密且つ明快な音楽作りがマッチした名盤。
- オペラ指揮者だけでなく、全ての光を放つアバドの象徴のよう。
- 金管セクションは流石シカゴ響!って感じ。特に第5楽章はたまらない。
- パワフルなシカゴ響の金管セクションは、ソウルやロックンロールの要素が入っているように感じる。
- 「クラシックってこんなに楽しい音楽」と感じさせるパワフルさが特徴。
- 一方で緊迫感はあまりない。鐘の音もハッキリ聴こえないため、賛否分かれる部分はある。
圧倒的なサウンドを体感したいのであればシカゴ響。金管ゴリゴリ吹くので爽快な気分になります。
まとめ
- Qベルリオーズ:幻想交響曲の名盤は?
- A
- ミュンシュ指揮/パリ管弦楽団
- カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- アバド指揮/シカゴ交響楽団
この曲の名盤は、ミュンシュ指揮のパリ管弦楽団、カラヤン指揮のベルリン・フィルの2択と言えると思います。
中でもパリ管弦楽団は「決定的名盤」と言われており、CDの価値もレアになることもあります。
終始情熱的な音楽で、シカゴ響のパワフルさとは別物の迫力が感じられます。
一方でベルリン・フィルは、カラヤン率いるだけあって重厚感が圧倒的に素晴らしい。この2枚を聴き比べて重厚感の違いを感じ、パワフルさが圧倒的なシカゴ響を聴いてみるのも面白いと思います。