日本の女性指揮者ランキングを発表します。
近年、注目が高まってきている女性指揮者。当サイトが以前にアンケートを行った「大指揮者になりそうな若手指揮者」でも、女性指揮者の名前が多く挙がりました。
本記事では、私が注目している日本の女性指揮者を、期待の新星からベテランまで5人ご紹介していきます!
日本の女性指揮者ランキング
第5位:西本智実
ダイナミックな指揮のスタイルで人気の高い西本智実。国内よりも、ロシアでの活躍が目覚ましいように感じられます。
現在では、指揮活動を軸として、クラシック音楽をより多くの人々に届けるための活動にも積極的な印象です。
特に、西本が音楽監督を務めるイルミナート・フィルハーモニーは、若手音楽家の育成や音楽教育の普及にも力を入れており、こうした社会的な貢献も、彼女を注目すべき存在にしていると思います。
第4位:田中祐子
2012年の東京国際指揮者コンクールでは、優勝なし、女性指揮者3人入選という異例の結果で幕を閉じましたが、この時の一人が田中祐子。
個人的にはこの時のコンクールで、日本でも女性指揮者に対する注目が高まった印象があります。
現在ではオペラ分野での成長が著しく、2021年の池辺晋一郎「千姫」(世界初演)や、2023年の三木稔「源氏物語」新制作・日本語上演世界初演など、オペラ初演にも多く携わっており、この分野でのさらなる進化が期待されます。
第3位:八嶋恵利奈
ドイツ生まれで、日本ではあまり知られていなかった八嶋恵利奈ですが、ついに今年9月、名古屋フィルハーモニー管弦楽団を指揮して日本デビューを飾りました。
名フィルの楽団員からも「是非また共演したい」という声が多く挙がっており、今後日本でも注目が高まることが期待されます。
それもそのはず、これまでにシカゴ交響楽団にてリッカルド・ムーティ、フィラデルフィア管弦楽団にてヤニック・ネゼ・セガンのアシスタントをそれぞれ務め、現在はベルリンのコーミッシェ・オーパーの第1カペルマイスターを務める実績。
また、バイエルン放送響、NDRエルプフィル、サンフランシスコ響など、世界の名門オケへの客演も続いており、「日本の女性指揮者」として今知っておくべき一人と言えるでしょう。
第2位:松尾葉子
1982年のブザンソン国際指揮者コンクールでは、小澤征爾に続く日本人二人目、そして何より史上初の女性の優勝者ということで一気に脚光を集めた松尾葉子。
日本のみならず、世界的にも「女性指揮者」に対する注目を集めた、まさに先駆者のような存在です。
70歳を超えた現在では、セントラル愛知交響楽団と定期的に公演を行う他、若手指揮者やジュニアオーケストラでの指導など、教育分野での尽力で多大なる貢献をされています。
第1位:沖澤のどか
日本の女性指揮者ランキング第1位は、文句無しで沖澤のどかです。
東京国際音楽コンクール、ブザンソン国際指揮者コンクール優勝で注目を集め、ブザンソン優勝後、2020年よりキリル・ペトレンコのアシスタントを務め、2022年にはペトレンコの代役としてベルリン・フィルを指揮しました。
そして2023年より京都市交響楽団の常任指揮者、また小澤征爾の指名でサイトウ・キネン・オーケストラの首席客演指揮者にも就任。
海外オケでの客演も引っ張りだこな彼女の今後に期待が集まります。
そんな沖澤のどかも含まれる、若手の中で注目するべき10人の指揮者は、以下の記事でご紹介していますので、併せてご覧ください。