クラシック音楽の名曲である、J.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ」の名盤を3つご紹介させていただきます。
言わずとしれたJ.S.バッハの名曲ですが、それ故にこの曲のCDは、王道からレア物まで数多く存在します。
今回は、その中でも「とりあえずこれを買っておけば間違いない!」という王道の名盤をセレクトしました。
個性の強い演奏や、独特の解釈がされた演奏ももちろん聴いていて面白いですが、やはりその楽しみを理解するには、誰もが名盤だと言えるものを聴かないと、その奥深さは体感できないと思います。
J.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリン」のCDを買いたいけれど、どれが良いのか分からない…
という、これから初めて名盤を選びたいという方向けの内容となっています。
名盤を数多く紹介しているサイトだと、結局どれが良いのか分からないことが多いため、このサイトでは、まずこれを買うべきというディスクを3点まで厳選しています。
まず買うべき名盤3選
1.ヤッシャ・ハイフェッツ
オススメ度 ★★★★★
20世紀を代表する超人的ヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツが1952年に手がけた唯一の無伴奏全曲録。
- 半世紀以上前の録音であるものの、古さを感じさせない録音が高評価。
- ハイフェッツの技巧の高さ、加えて深みある音楽性が感じられる、この上ない一枚。
- 理性的な印象で、緻密にコントロールされた演奏。聴く人によっては、やや冷たい印象を受けるかもしれない。
- テンポは全体的にやや速め。「ここまで速くする必要ある?」といった箇所も感じられる。
今の時代では、これよりテクニックで勝る演奏はあるかもしれませんが、やはりハイフェッツの演奏は古き良きパーフェクトさが感じられます。
2.ヘンリク・シェリング
オススメ度 ★★★★★
1968年度レコード・アカデミー賞大賞受賞作品。シェリングの普遍的な名演は、永遠に色褪せることがありません。
- 和音の処理も見事で、絶妙にナチュラルな音の響きを堪能できる。
- 知的溢れる純粋な音として表現している印象を感じる。
- 技巧の高さだけでは表現できない、深みある音色が特徴的な一枚。
- 以前の録音では音質に難ありだったが、本作では音質がクリアになっており、その点も評価できる。
シェリング盤もこの曲の名演として人気が高いです。
3.ギドン・クレーメル
オススメ度 ★★★★★
クレーメルが20年ぶりに再録音した、まさに金字塔といえるバッハ。
- キレのある演奏が特徴的だが、全体的に音の響きの良さは流石クレーメル。
- 特にヴィブラートの使い方などは、クレーメルの他の盤とは違ったアプローチも感じられる。
- 内省的に美しさを追求したかのような印象を受ける箇所は、クレーメルの人生を物語っているよう。
- テンポをやや揺らしながら演奏するあたりに、ロマン的な要素も感じさせる。
クレーメルが辿り着いた境地のような演奏も、聴き応え抜群です。
まとめ
- QJ.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンの名盤は?
- A
- ヤッシャ・ハイフェッツ
- ヘンリク・シェリング
- ギドン・クレーメル
これらの名盤は、異なるアプローチと音楽性を持つ演奏者たちの魅力を堪能できる3枚です。
ヤッシャ・ハイフェッツの技巧的かつ速めのテンポによる精緻な演奏、ヘンリク・シェリングの知的でナチュラルな音楽、そしてギドン・クレーメルの内省的で美しさを追求した演奏。
各盤の個性が楽しめます。それぞれが異なる特徴を持つ名演奏をぜひ聴いてみてください。