吹奏楽部は性格悪いと思われる理由を整理していきます。
以前に「クラシック好きは性格悪いと言われる理由」という記事を公開しました。
その後、どのような検索ワードでこの記事に辿り着くのか調べると、実は「クラシック好き」と同じくらい「吹奏楽部」が多かったのです。
私も吹奏楽部出身ですが、確かに何の根拠もなく「吹奏楽部って性格悪いよな」ってクラスの(そこまで仲良くない)男子に突かれたこともあります。
その時は何となく「まあ、女子が多いからね〜」などと、適当に女子に責任をなすりつけていました(ごめんなさい)。
そして大人になった今、なぜ吹奏楽部は性格悪いと思われるのか考えてみると、「女子が多いから」という理由は正しくないと思っています。
そんなこと言い始めたら、女子バレー部や女子テニス部など、女子○○部は全てそうなってしまいますからね。
本記事では、なぜ吹奏楽部は性格悪いと思われるのかについて、以前に公開した「クラシック好きは性格悪いと言われる理由」も踏まえながら、整理していきたいと思います。
吹奏楽部は性格悪いと思われる3つの理由
結論から言うと、「吹奏楽部は性格悪い」と思われる理由は以下の3つが挙げられます。
- 芸術の世界には絶対の正解がないから
- 楽器決めのトラブル
- 楽器カーストの存在
1.芸術の世界には絶対の正解がないから
個人のレベルを示すことができない
野球部であれば「打率」「防御率」、サッカー部であれば「得点数」「アシスト数」など、数字として部員の成績を見ることができ、部員の技術レベルもこれが参考にされることが多いです。
一方で吹奏楽部の場合、部員の技術レベルを数字で示すことができません。
例えば、フルートを吹くAさんに対して、ある人は「上手いよね」と言いますが、ある人は「そうでもないよ」と言う。そしてどちらも、明確な根拠があるわけでもない。
その上、プロの音楽知識があるわけでもない吹奏楽部員ですから、結局は人の好みで上手・下手を仕分けている状態です。
また、吹奏楽部はあくまで団体行動ですから、ソロでのコンクールに出場する機会も多くないため、部員個人としての技術レベルを明確に知れる機会がないのです。
そのため、本来は持ち込むべきでない、人の好みだけで技術レベルを示してしまうため、性格悪いと思われるのです。
ちなみに、「1st.が一番上手くて、2nd.はそれ以下」という決め方は、超危険な考え方ですので、今すぐ捨てたほうが良いですよ。
「先発ピッチャーが一番上手くて、リリーフピッチャーは上手くない」と言っているのと同じですから。
コンクールの評価は審査員の好み
一方で、吹奏楽部全体としての技術レベルは、コンクールで決めることができます。
しかしこちらも、評価をするのは機械ではなく審査員という人間ですので、絶対の正解がありません。
コンクールは数字(というより、金・銀・銅)で技術レベルが分かるようで、実は人の好みだけで付けられた数字です。(アンサンブルやソロのコンクールでも同様です。)
M-1グランプリで皆が90点を付ける中、一人だけ60点を付ける上○恵美子さんのように、ある人は「上手い」、でもある人は「そうでもない」という決定がコンクールでも働いているです。
つまり、吹奏楽部という芸術の世界には価値を計り知る絶対の正解がないため、好みで価値を抱く点に、性格の悪さが感じられるのかもしれません。
2.楽器決めのトラブル
新入部員がやってくる春、ほぼ毎年のように起こるであろうトラブルが、新入生の楽器決めです。
「フルートをやりたかったのに、テューバになっちゃった。もう辞めたい…」
「なんで私のほうが上手いのに、あの子にパートを譲らないといけないの…」
吹奏楽部に所属していれば、3年間で少なくとも一度は、1年生の中からこんな子を見ることになると思います。
個人的に、この楽器決めトラブルの面倒くさいポイントは2つあります。
- 3年間、嫌でもその楽器を全うするしかない
- オーディションで決める場合、顧問・先輩の好みだけ
3年間、嫌でもその楽器を全うするしかない
私は小学生の時、サッカーをしていましたが、練習の時に点を取りまくっていたのでFWで起用されていました。
一方で6年生の時、練習でゴールキーパーをノリでやったら、「お前センスあるな」と監督に言われ、試合でも起用されたことがあります。
このように他の部活では、入部後に本人の適性をみてポジションを変えたりすることも多いですが、吹奏楽部では途中からパートを配置転換することは、ほぼありません。
なぜなら、楽器が決まってから引退するまで、他の楽器を吹く機会など与えられないからです。
どうしても吹奏楽部を辞めたくなった時、コチラの記事をご覧ください。
オーディションで決める場合、顧問・先輩の好みだけ
中には、複数の部員が同じ楽器を希望するため、オーディションで決めるという学校もあるでしょう。
その時の審査員は、たいてい顧問やパートの先輩です。
その人たちに、専門的な音楽の知識はしっかりと身についていますか?
プロではありませんので、しっかりと身についていません。
では、そんな彼女たちのオーディションの評価基準は?
好みです。
はい、だから性格悪いと思われるのです。
おまけに私の体験談ですが、技術レベルの好みならまだしも、その子の性格の好みで決めているパートもありました。
はい、だから性格悪いと思われるのです。
楽器決めトラブルを防ぐ方法は、コチラの記事で解説しています。
3.楽器カーストの存在
私が学生の頃は、まだ「クラスカースト」などという言葉が流行っていませんでしたが、現在では吹奏楽部の中で、これに派生した「楽器カースト」というものが存在します。
要は、華のある楽器は一軍で、伴奏だけしている楽器は二軍とか、そういうことです。
部活動の中でカーストを設けているのは、吹奏楽部だけではないでしょうか。
言わずもがな、性格悪いと思われても仕方ないですよね。
吹奏楽部の楽器カーストについては、コチラの記事で解説しています。
まとめ
吹奏楽部は性格悪いと思われる理由を3つご紹介しました。
- 芸術の世界には絶対の正解がないから
- 楽器決めのトラブル
- 楽器カーストの存在
共通して言えるのは、明確な根拠をもってレベルを示すことができないため、最後は人の好みで評価が決められるところです。
吹奏楽部に限らず、美術部や書道部など芸術の世界は、数字として成績が残されるわけではありません。
また、数字で示そうとしても、それは示すのは審査員という人の好みになってしまいます。
そのため、共通の価値を示すことのできない吹奏楽部は、性格悪いと思われてしまうのです。