クラシック音楽の名曲である、ヴェルディ「レクイエム」の名盤を3つご紹介させていただきます。
言わずとしれたヴェルディの名曲ですが、それ故にこの曲のCDは、王道からレア物まで数多く存在します。
今回は、その中でも「とりあえずこれを買っておけば間違いない!」という王道の名盤をセレクトしました。
個性の強い演奏や、独特の解釈がされた演奏ももちろん聴いていて面白いですが、やはりその楽しみを理解するには、誰もが名盤だと言えるものを聴かないと、その奥深さは体感できないと思います。
ヴェルディ「レクイエム」のCDを買いたいけれど、どれが良いのか分からない…
という、これから初めて名盤を選びたいという方向けの内容となっています。
名盤を数多く紹介しているサイトだと、結局どれが良いのか分からないことが多いため、このサイトでは、まずこれを買うべきというディスクを3点まで厳選しています。
まず買うべき名盤3選
1.ショルティ(指揮)/シカゴ交響楽団
オススメ度 ★★★★★
ショルティが手兵シカゴ響を得て挑んだ大作の再録音。
- 極めてハードな演奏で、この曲の名盤としてトップクラスの評価を得ている一枚。
- 特に「怒りの日」は、他に類を見ないオーケストラと合唱の厚みに圧倒される。
- オペラのような躍動感ある歌わせっぷりで、レクイエムであるもののド迫力なサウンドを楽しめる。
- シカゴ響といえばのブラス軍団も絶好調。パワフルすぎて度肝を抜かれる。
- 価格が比較的安めで手に入れやすいのもポイント。
ショルティ率いるシカゴ響といえば、金管はじめパワフルなサウンド。「怒りの日」ではコーラスも厚みを増して、耳が吹っ飛ぶくらいの音圧を聴かせてくれます。
2.カラヤン(指揮)/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
オススメ度 ★★★★☆
カラヤンが宗教作品の中でもひときわ得意としていたヴェルディのレクイエムを、手兵のベルリン・フィルと奏でる。
- カラヤンの脂が乗っていた時期の録音とだけあって、文句なしの一枚。
- 壮大なダイナミクスにより、ヴェルディの描くドラマをたっぷりと表現している。
- この曲の美しいポイントを特に注力しているように演奏するのが、この盤のポイント。良い意味で恐ろしさも感じる。
- カラヤンのこの曲の録音はいくつかあるが、まず最初に推奨したい一枚。
カラヤンは宗教音楽の中ではヴェルディを最も得意としており、録音もいくつかありますが、中でもこの録音がカラヤン盤の中ではオススメです。
3.バーンスタイン(指揮)/ロンドン交響楽団
オススメ度 ★★★☆☆
収録に先立って催されたコンサートは超満員を記録し、当時のロンドンはその話題で持ちきりだったという。
- バーンスタインの魂が伝わってくるかのような渾身の演奏。
- 宗教的な厳かな面と、ヴェルディの描くドラマティックな面を丁寧に棲み分けて追求した演奏。
- 若きプラシド・ドミンゴが出演しており、若くしてこの大演奏会に抜擢されたドミンゴの実力が垣間見える。
- 劇的でありつつも、宗教音楽という部分を最も重視した解釈となっており、抒情性に満ちた美しさがポイント。
バーンスタイン盤も熱狂的なドラマティックさを出しますが、その裏で厳かさを究極に追求した演奏をしており、美しい響きを堪能できます。
まとめ
- Qヴェルディ:レクイエムの名盤は?
- A
- ショルティ(指揮)/シカゴ交響楽団
- カラヤン(指揮)/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- バーンスタイン(指揮)/ロンドン交響楽団
カラヤンはヴェルディのレクイエムを得意な楽曲として何度も録音を残していますが、個人的にこの曲はショルティ盤の一択かなと思います。
「怒りの日」などテレビでもお馴染みのメロディもありますが、宗教音楽の厳かさより、ドラマティックな迫力を全面に出している演奏のほうが、やはり聴いていてしっくりくるものがあります。
それを一番感じられるのは、ショルティの手兵であり、ブラス軍団がゴリゴリ鳴らすシカゴ響。彼らに敵う演奏はないでしょう。