グランドピアノが必要なレベルについて解説します。
お子様が今後音大やプロを目指すにあたって、「そろそろアップライトピアノからグランドピアノにしたほうが良いのではないか」と思うことがあると思います。
とはいえ、グランドピアノは決して安い買い物ではありませんよね。
なんとなく悩みながら楽器屋さんに行くと、店員さんに
- 音大目指してるのなら、グランドピアノじゃないと話になりませんよ!
- 先生がグランドピアノを推奨されているなら、是非買うべきですよ!
- どのタイプのピアノで練習しているか、演奏聴いたらすぐに分かってしまうものですよ!
など、押され押され…になってしまうでしょう。
また、趣味としてピアノを弾き続ける方も「このままアップライトピアノで十分かしら」「グランドピアノを買うメリットはあるのかな」と疑問に思うでしょう。
そこで本記事では、グランドピアノが必要なレベルについて、具体的に解説していきます。
アップライトピアノとの比較や、趣味レベルでも必要なのかについても説明していきますので、少しでもグランドピアノを検討されている方はご参考にしてください。
年齢や経歴別のピアノのレベルは、コチラの記事で解説しています。
グランドピアノが必要なレベルについて
一般的に以下のようなレベルの曲は、グランドピアノで弾くことが推奨されます。
- テンポの速い曲
- トリルや装飾音などがたくさん指示されている曲
- 幻想的な曲(ppでメロディを演奏するなど)
何年もピアノを練習し続けて、次第にレベルが上がってくると、上記のレベルに達してくるかと思います。
これらのレベルになってくると、技術面のみならず表現面も重視されてきます。
表現面は、自分の手だけで理想とする音色に仕上げることは難しく、演奏するピアノの種類によって明らかに技量が変わってくるものです。
そのため、特に音大・プロの志望者であれば、当然表現面のスキルも必要になってきますので、なるべく早くグランドピアノで練習することが推奨されます。
趣味で続ける場合も、表現力を磨きたい!という思いがあるのであれば、グランドピアノを検討してみましょう。
グランドピアノにするメリット
アップライトピアノと比較すると、コスト面などを除けばメリットしかありませんが、グランドピアノにすることで、以下のメリットが考えられます。
- 弦が長いため、ペダルに頼らず音をより響かせることができる。
- ペダルの機能が変わり、より多彩な音の表現が可能になる。
- 鍵盤の戻り時間が早いため、トリルや装飾もなめらかに弾ける。
- 繊細な音から壮大な音まで、幅広いダイナミクスで表現ができる。 など
上記のメリットからも分かるように、グランドピアノにすることで表現の幅は多彩になります。
アップライトピアノの場合、ペダルの機能や鍵盤の戻り、弾いた時の音の大きさに制限があるため、CDで聴くような表現で奏でることに限界があります。
無理にそれを実現しようとすると、余計な力が入って指や腕を痛めたり、いざ発表会でグランドピアノで弾くと、脱力できず硬い音楽に仕上がってしまうことが多いです。
普段の練習はアップライトピアノ、本番だけグランドピアノという使い分けをしていると、結果的に感覚が鈍ってちぐはぐな出来になってしまいます。
そのため、後述しますが、たとえ趣味レベルであったとしても、グランドピアノで練習する機会は多く持ちようにすることがオススメです。
アップライトピアノで苦労していたのに、グランドピアノで弾いたら案外すぐに解決してしまうことも多いです。
趣味レベルでもグランドピアノは必要か
趣味レベルでピアノを続ける場合は、無理してまでグランドピアノを買う必要はありませんが、グランドピアノで弾く機会を増やすことは意識するようにしましょう。
特に、ピアノ発表会でグランドピアノを弾く場合は、自宅のアップライトピアノだけでなく、教室の空いている時間やレンタル室などを借り、グランドピアノに触れる機会を増やしましょう。
「自宅では上手く弾けるのに、ピアノ発表会で思うように弾けなかった」時の原因は、ただ緊張していたからだけでなく、グランドピアノでの練習が足りなかったことも考えてみてください。
前述したように、表現だけでなく、そもそも弾いた時の感覚から、アップライトピアノとグランドピアノでは雲泥の差があります。
そのため、突然グランドピアノで弾いたら、良くも悪くも感覚が変わってくるため、普段からグランドピアノに慣れておくということが大切になってきます。
残念ながらピアノは、オーケストラの楽器のようにMy楽器を持ち運んで、本番もそれで演奏できるわけではありません。
グランドピアノの特徴を掴んだ上で普段の練習に臨まないと、いざ発表会の本番で困惑してしまうことになりますので、注意しましょう。
このような理由から、趣味であったとしてもグランドピアノを買って練習するという人も実際にいます。
まとめ
グランドピアノが必要なレベルについて解説しました。
以下のようなレベルの曲を練習するようになってきたら、自宅用にグランドピアノを購入することを検討したほうが良いでしょう。
- テンポの速い曲
- トリルや装飾音などがたくさん指示されている曲
- 幻想的な曲(ppでメロディを演奏するなど)
一方で、自宅はアップライトピアノであったとしても、先生と相談して練習を工夫したり、グランドピアノを弾く機会を増やせば、補うことは可能です。
アップライトピアノなりのポイントを活かした上で、補うべきポイントをグランドピアノで補っていくという対応も、一つの付き合い方としてオススメします。
年齢や経歴別のピアノのレベルは、コチラの記事で解説しています。