世界の弦楽四重奏団の中から、おすすめの有名団体をランキング形式でご紹介します。
歴史ある団体から、今勢いのある団体まで、世界には様々な弦楽四重奏団が存在し、数々の名盤を残している団体もあります。
本記事ではその中から、特に聴いてほしいおすすめの弦楽四重奏団を5団体ご紹介していきます。
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弦楽四重奏団ランキング
第5位:ドーヴァー弦楽四重奏団
2013年にカナダで開催されたバンフ国際弦楽四重奏コンクールで優勝し、一躍世界的な注目を浴びたアメリカのドーヴァー弦楽四重奏団。
この団体の輝かしいキャリアは、名門カーティス音楽院とライス大学シェパード音楽学校の卒業生たちで構成されたメンバーによって支えられています。
「ドーヴァー弦楽四重奏団」という名は、サミュエル・バーバーの美しい作品『ドーヴァー・ビーチ』から由来しており、この音楽への深い敬意と情熱が感じられます。
比較的若い団体ですが、その卓越した技術と感動的な演奏で、世界的に多くの聴衆を魅了し続けています。
2020年には、カーティス音楽院のアンサンブル・イン・レジデンスに任命され、その後も国内外での演奏活動を通じて更なる成長を遂げており、今後も一層の活躍が期待されています。
第4位:パシフィカ弦楽四重奏団
パシフィカ弦楽四重奏団は1994年に結成され、その後すぐにアメリカ合衆国の3つの著名なコンクール、コールマン室内楽コンクール、コンサート・アーティスツ・ギルド・コンクール、ナウンバーグ・コンクールを制覇し、注目を集めました。
2002年にはアメリカ室内楽協会のクリーヴランド・クァルテット賞を受賞するなど、数々の輝かしい経歴を持つアンサンブルとして知られています。
現在、ノースウェスタン大学とシカゴ大学のファカルティ&クァルテット・イン・レジデンスを務め、さらにイリノイ大学シャンペイン・ウルバーナ分校でも同様の役割を果たしています。
また、シカゴ市内の小学校を中心にアウトリーチ・プログラムを展開し、子どもたちに音楽の素晴らしさを伝える活動にも力を入れています。
さらに、米国内各地の音楽祭で教鞭をとるなど、幅広い教育活動を行っており、音楽愛好家や若い演奏家たちへの支援を惜しまない点でも高い評価を得ています。
第3位:ハーゲン弦楽四重奏団
ハーゲン弦楽四重奏団は、1981年にザルツブルク・モーツァルテウムのオーケストラでヴィオラ奏者を務めるオスカー・ハーゲンを父に持つ兄弟4人で結成されました。
同年のロッケンハウス国際室内楽フェスティヴァルで「審査員賞」および「大衆賞」を受賞し、翌年にはポーツマス国際弦楽四重奏コンクールで優勝し、ロンドンのウィグモア・ホールでのデビューを果たしました。
1983年には、室内楽の分野で最高峰とされるエヴィアン国際コンクールで第1位を獲得し、ボルドー音楽祭では名誉あるゴールド・メダルを受賞するなどその実力が広く認められ、世界屈指の弦楽四重奏団として音楽界をリードする存在となっています。
1985年からはドイツ・グラモフォン社より数多くのディスクをリリースしており、2011年には結成30周年を機にドイツの新興レーベルmyrios classicsに移籍し、魅力的なCDを次々と発表しています。
2023年にはイェルク・ヴィトマンとの共演によるモーツァルト《クラリネット五重奏曲》とヴィトマン《クラリネット五重奏曲》(世界初録音)をリリースし注目を集めました。
第2位:タカーチ弦楽四重奏団
タカーチ弦楽四重奏団は、世界最高峰の弦楽四重奏団の一つとして広く知られており、その見事な演奏は人々の心を掴んで離しません。
グラモフォン誌は、彼らのシューベルトの弦楽四重奏曲集について「この演奏を聴くと、これ以外の演奏は考えられないと思わされる。予想を上回る素晴らしい出来だ」と絶賛。
アメリカのコロラド大学ボールダー校を拠点に活動しており、ヨーロッパ、オーストラリア、日本など世界各地で年間約90回のコンサートを開催するほか、ロンドンのサウスバンク・センターとも提携し、毎年数回のコンサートを行っています。
彼らの録音は多くの賞を受賞しており、特に2005年にリリースされたベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲集は、BBCミュージック・マガジンの「ディスク・オブ・ザ・イヤー(室内楽賞)」に選ばれ、グラモフォン・アワードや日本レコード・アカデミー賞も受賞。さらに、ベートーヴェンの中期弦楽四重奏曲集もグラミー賞をはじめ、数々の賞を受賞しています。
クリーブランド・プレイン・ディーラー紙は、彼らのベートーヴェン後期弦楽四重奏曲集の演奏について「タカーチはこれらの作品を、過去の、そして現在の誰よりも素晴らしく演奏した」と高く評価しました。
2001年にはハンガリー共和国より騎士十字勲章を授与され、その功績が認められているタカーチ弦楽四重奏団は、その卓越した演奏技術と革新的なアプローチで、今後も活躍が期待されます。
第1位:エマーソン弦楽四重奏団
エマーソン弦楽四重奏団は、1976年にジュリアード音楽院で結成されました。カルテットの名前は、アメリカの詩人・哲学者、ラルフ・ワルド・エマーソンに因んでいます。
翌1977年にはヴァーモント音楽祭で初めて公開演奏を行い、その後ニューヨーク州を拠点に活動を続けてきました。
ドイツ・グラモフォン社と専属契約を結び、これまでに30枚以上のアルバムをリリースし、9つのグラミー賞(7つの最優秀室内楽録音賞、2つの最優秀クラシック・アルバム賞)を受賞しています。
2002年からはストーニーブルック大学の常駐弦楽四重奏団として教育活動を行い、多くの若い音楽家を育ててきました。
2021年、エマーソン弦楽四重奏団は2023年10月末に解散することを公表し、その47年間の活動に幕を下ろすこととなりました。
2023年、ラストアルバム「終わりなき航海 (Infinite Voyage)」を発表し、惜しまれつつもその豊かな音楽遺産を締めくくりました。
まとめ
世界にある弦楽四重奏団の中から、特におすすめの有名5団体をランキング形式でご紹介しました。
- 第5位:ドーヴァー弦楽四重奏団
- 第4位:パシフィカ弦楽四重奏団
- 第3位:ハーゲン弦楽四重奏団
- 第2位:タカーチ弦楽四重奏団
- 第1位:エマーソン弦楽四重奏団
それぞれの団体の歴史やディスクなども併せて解説しましたので、気になる団体があれば是非ディスクを聴いてみてくださいね。
また、日本にも多くのカルテットが活動していますので、本記事を機会に弦楽四重奏のコンサートにも足を運んでみてください。